自転車で長距離を走るためのポイントはいくつかありますが、目標とする距離を走り切るには体へのダメージを出来るだけ少なくコントロールする必要があります。
中でも日焼けはライド中の体力を奪う大きな要因なので、しっかり対策しておきたい物の一つです。
そこで今回は私が普段行っている日焼け対策をアイテムも交えてご紹介して行きます。
目次
日焼けのメカニズム
すでにご存じとは思いますが、日焼けは紫外線によって引き起こされる皮膚の炎症や色素の沈着のことを言います。
中でも中波長の紫外線はエネルギー量が多く、皮膚へのダメージが「日光皮膚炎」と呼ばれるヒリヒリとした痛みや、場合によっては水ぶくれなどを引き起こします。
■日焼けは大きく分けて2種類に分類される
日焼けの種類 | 原因となる紫外線 | 主な症状 |
サンバーン | UVB(中波長紫外線) | 皮膚がダメージを受け炎症を起こす |
サンタン | UVA(長波長紫外線) | メラニン色素により肌が褐色になる |
ロングライドと日焼のデメリット
太陽の光を浴びる事はカルシウムの吸収やリラックス効果、免疫機能の維持など健康的な体を作るには不可欠な反面、ロングライドでは長時間紫外線を浴び続ける事で良くない事も起こります。
その最たるものが先にも述べた皮膚の炎症による体力の消耗です。これは走行距離が長いほどボディーブローの様にライダーのスタミナを奪い、肌のヒリヒリとした不快感がそれに拍車をかけます。
また紫外線は皮膚の乾燥、シミ、シワ、たるみも引き起こすので、その時は大丈夫と思っていても、年齢を重ねてからの見た目に影響を与える場合が多いです。
これは女性だけでなく男性サイクリストも注意が必要です。
私の日焼け対策
ここからは私が普段している日焼け対策をご紹介します。
あくまでロングライドの際のダメージ軽減を目的にしていますので、美白意識の高い方は拍子抜けかも知れませんが、ご参考までに。
やっている事はいたって簡単で、大きく分けると極力肌を露出させない事と露出している所はしっかり日焼け止めを塗るの2つです。それではその内容を細かくご説明します。
サイクルキャップを被る
まずは頭からという事で頭と首筋を守るためにサイクルキャップを被ります。
サイクルキャップは髪や頭皮を紫外線から守るだけでなく、つばを後ろ向きにして被る事で、神経の集中する頸椎を日焼けから守る事が出来ます。
サイクルキャップ以外にも後ろ側に垂れの付いたバンダナ型のキャップや、スヌードなどで首を覆うのも効果があると思います。
顔に日焼け止めクリームを塗る
頭の次は顔周りです。
最近は顔全体を覆えるフェイスカバーを付けている方も見かけますが、私はまだ利用した事が無く日焼け止めクリームを塗っています。
首回りや耳の裏、鎖骨の近辺(いわゆるデコルテ)まで塗って露出している部分をカバーするようにしています。
特にどのメーカーの日焼け止めというこだわりは有りませんが、SPF30 PA+++というグレードのものを付けています。
SPFは「紫外線防御効果」の事で数値が高いほど皮膚が赤く焼ける原因の紫外線B波を防ぐ効果が高くなります。
ちなみにSPFの最大値はSPF50+です。
PAは紫外線A波を防ぐ効果の値で、PA+からPA++++までの4段階があり+が多いほど肌のシミやシワの発生を予防する効果が高くなります。
UVカットの長袖インナーを着る
次は上半身の対策ですが、私はサイクルジャージのインナーにパールイズミのコールドシェイドロングスリーブを着ています。
このインナーは袖部分が太陽光を遮蔽してくれる素材で出来ており、日焼けから腕周りを守ってくれます。またボディー部は吸汗性に優れたクールフィットドライで出来ており汗によるべた付きを防いでくれます。
全体的にタイトなフィット感で風によるバタつきも無く、袖の肘側はメッシュ素材のため、通気性も非常に良く出来ています。
詳しいレビューはこちらの記事をご覧になって下さい。
【レビュー】Pearl Izumi コールドシェードロングスリーブ
インナーグローブを使う
次は手、特に指先の日焼け対策です。
皆さんは指切りのグローブを使っていて、露出している指先だけが日焼けしてしまった経験は無いでしょうか?
それならフルフィンガーのグローブを使えば良いのでは?となりますが、グローブの値段も中々馬鹿になりません。
そこで私が利用しているのはホームセンター等で手軽に手に入る作業用手袋です。これを指切りグローブの下へインナーグローブとしてつける事で、指の日焼けを防止しています。
最近ではタッチパネルに対応した物も出回っており、グローブのクッション性も若干増すので、ロングライドの際の手の痺れもいくぶん軽減されます。
夏場は蒸れて暑いのでは?と思われるかも知れませんが通気性もそこそこあり、汗を吸収して滑り止めにもなりますので、中々重宝します。
価格も安いので、痛んだらすぐに交換できるのも良い点です。
夏用のサイクリングタイツを履く
最期は足の日焼け防止です。
夏の暑い時期にタイツはちょっとと思うかもしれませんが、私は日焼け防止のためにパールイズミのコールドシェイドタイツを愛用しています。
UVカット機能を備えており直射日光を遮って、履いていると涼しく感じます。また吸汗性、伸縮性も良く体にフィットしてくれるので、ロングライドでも快適に走る事が出来ます。
今まではトイレの事を考えてビブ付きは使って来ませんでしたが、パッドの追従性やウエストのゴムの締め付けのストレスが無い事から、コールドシェイドビブタイツの導入も検討中です。
日焼けしてしまった時のケア
注意はしていても焼けてしまう場合もあるでしょう。そんな時は早目のケアが大切です。 特に炎症を起こしてヒリヒリしている場合はしっかりケアをしましょう。
方法としては次の二つとなります。
日焼け部位を冷やす
ケアの一つ目はとにかく冷やすです!
炎症を起こして火照っている皮膚をクールダウンさせてあげる必要があります。濡れタオル・保冷剤・流水等で冷却して炎症の進行を抑えましょう。
入浴の際もゴシゴシ擦るのは厳禁です。たっぷりの泡でやさしく短時間で洗う様にしてください。
保湿する
冷却により肌の炎症が治まったら保湿をしましょう。
女性サイクリストの方は常識かと思いますが、男性はあまりやらない方が多いかと思います。
日焼け後は肌が乾燥している状態なので、せめて化粧水は付けておいた方が良いでしょう。
出来れば保湿クリーム等もあわせて付けてあげると尚良いですね。彼女や奥様にアドバイスを求めると色々教えてもらえるかも知れません。
最近は男性用の基礎化粧品も充実して来ている様ですので、自分用にお手頃な物を用意してみるのも良いかと思います。
まとめ
今回はロングライドの時の日焼け対策をご紹介しました。
私の場合あまり特別な事はしていませんが、日焼けを予防するアイテムを上手く組み合わせることでロングライドによる体へのダメージを軽減し、出来るだけ楽に走り切る工夫をしています。
またライド後の体の回復も楽になり、年齢を重ねた後の見た目も少しは良くなると思いますので、よろしければ皆さんもやってみて下さい。
それではまた次の記事で。