このところケミカルネタが続いていますが、今回もチェーンオイルのレビューをお届けしたいと思います。
今回は私も長年使って来たワコーズのチェーンルブのレビューになります。
製品概要

■ワコーズチェーンルブ
- フッ素樹脂配合
- 自転車やバイクをはじめ各種チェーンに求められる性能を高次元で実現
- ハーフウェットタイプのシールチェーン対応チェーン用防錆潤滑剤
- 薄いクリアな被膜なのでカラーチェーンにも使用可
- 砂や埃等が付着しにくい特性
- 水置換性で金属面に防錆皮膜を形成
一時、弱虫ペダルとのコラボ缶も販売されたりして、自転車店でも良く見かけるオイルだと思います。
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購入動機
購入の切っ掛けは、以前アパートに住んでいた時にワコーズのケミカルを使って水無し洗車をしていたので、その時にチェーンクリーナー等と一緒に購入して使い始めました。
いまでも他のオイルと併用しながら使っています。

使用感
ここからは実際に週末のサイクリングからブルべ等の長距離ライドまで、このチェーンルブを使って走ってみた感想になります。
粘度と塗布のし易さ
先ずは粘度と塗布のし易さですが、メーカーではこのオイルをハーフウェットと呼んでいますが、実際はほぼウェットタイプです。
エアゾールタイプなので塗布したばかりの時はサラッとした感じに見えますが、噴射剤や油分がある程度揮発すると粘り気のある油に変わります。
スプレー式なので確かに塗布は楽ですが、その分飛び散る量も多く、フレームやホイールに付着しない様にウエスやタオルなどでカバーしながら塗布した方が良いでしょう。
また一回の使用で結構な量を消費してまうので、正直コスパはあまり良くないと感じます。
加えてスプレーした時の匂いも強めなので、室内で使うのは避けた方が良いでしょう。
静粛性
オイルの性質がウェット系なのでメカノイズはかなり静かな方だと思います。
但しそれはチェーンが綺麗な最初の数十キロの間の話で、オイルによる汚れの塊がチェーンに着くと音が出る様になります。
週末のサイクリング前日に洗浄、注油をして翌日に100km程走ると、家に帰ってくる頃には音鳴りがしているので、帰宅後にタイヤの清掃と合わせて、チェーンに着いた汚れを軽くウエスで拭き取ってあげるのがルーティーンになっています。
汚れ具合
続いて汚れの付き具合ですが、メーカーのホームページには「砂や埃等が付着しにくい特性」と書かれていますが、実際は結構汚れが付きます。
テストのために週末サイクリングで2週に渡って、合計200kmほど走ってみた結果がこちらになります。
走行前の状態がこちら👇

そして90kmほど走った後がこちら👇

写真を見みると油膜はしっかりしていますが、若干黒ずんで来ています。
ウェット系の性質なので、音はまだそれ程気になりません。
そして更に走り込み、200km走行後の状態がこちら👇

見た目でもわかる様に、砂や埃とオイルが混ざって出来た黒い塊が付着しているのが判ります。
これにより100km過ぎ辺りから、走行時のシャリシャリと言った音鳴りも発生し始めました。
但しチェーンの油膜は切れておらず、塗り足しをしなくてもまだ走れる状態でした。
走行時の抵抗
次はクランクを回した時のフィーリングですが、ドライ系のオイルに比べていく分重く感じます。
オイルがウェット系で粘り気があるからだと思いますが、汚れが付き始めると抵抗も大きくなって、ペダリングが重くなる感じがします。
持久力
次はオイルの持ちですが、これは汚れ具合の所でも書いた通り、結構良いと思います。
フィニッシュラインのドライバイクルブリカントが100kmを超えた辺りで油膜切れを起こしそうになるのに対して、ワコーズのチェーンルブは400kmのブルべでも最後まで油膜切れを起こさなかった実績があります。
さすがに600kmのブルべでは音鳴りと抵抗が大きくなって途中で注油したくなりますが、これだけ潤滑力が持続してくれれば及第点と言って良いのではないでしょうか?
評価
評価:
スプレータイプだからか価格も少しお高目で、飛び散りも多く消費が早いため評価は星3つとさせて頂きました。
補足としてこのオイルは水置換性があり錆を防いでくれるので、スポーツ自転車を始めたけれど小まめにお手入れが出来ない、注油が面倒で手早く済ませたい、等の方に向いている商品かと思います。
まとめ
ウェットタイプのオイルと割り切っていまえば汚れの付き易さも納得ですし、持ちの良さも決して悪くないと思います。
ただ汚れが付いてからの回転のモッサリ感もあり、もっと別のオイルも試してみたくなりました。
今までは割と無頓着に選んでいたチェーンオイルですが、調べてみると意外と奥が深く、自分の要望にマッチする物を探す楽しみがあるなと感じました。
また新しいオイルをテストする機会があればレビューさせて頂きたいと思います。
それではまた次の記事で