今回は私が普段愛用しているSpecialized Power Expertサドルの紹介記事になります。今さら説明の必要も無いほど知名度の高いサドルですが、これから購入を検討されている方のためにレビューしてみたいと思います。
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購入動機
Powerサドルを購入する前の私はFizikのアリアンテVSサドルを使用していました。 完成車に付いていたサドルからのアップグレードで、初めて購入したサドルでしたが、どうも50kmを超える様なライドをすると、お尻が痛くなるという自転車乗りなら誰もが経験する問題を抱えていました。
アリアンテは完成車に付いていたサドルに形状が似ており、VS(バーサス)と呼ばれる、センターに溝があるタイプで、これにより股間の痺れが軽減されるという理由で購入したサドルでした。
しかし自転車歴と共に走行距離が伸びると、徐々にお尻の痛みを強く感じる様になって来て、実は自分の乗り方やお尻(座骨)にアリアンテが合っていないのではないかという疑念が大きくなっていました。
こちらがFizikのアリアンテを付けていたころの愛車です
そこで発売当初から話題となっていたショートノーズサドルの先駆けであるPowerサドルを使ってみたくなり購入する事にしました。良くインプレ記事でお尻を手で支えられているような感覚と表現されていたのを覚えています。
製品概要
Specializedが特許を取得したBody Geometryにより、デリケートな部分の血流を確保する設計となっているそうです。Expertのレールは中空のチタンを採用しているので、軽量化にも貢献してくれます。
価格は私が購入した数年前で¥16,200で購入出来ましたが、現在は価格が改定されており¥19,800となっています。カラーはブラックとアシッドミントの2色展開です。
サドル座面の幅は、143mmと155mmの2タイプで、サイズごとの重量は下記の表の様になっています。
サイズ | 重量 |
143mm | 233g |
155mm | 235g |
私の場合、自分の座骨の幅を計測してもらった事が無かったので、いつもお世話になっているサイクルショップへ行って、専用の測定器具で計測をして頂き143mmの物を購入しました。
取り付けとセッティング
サドルの取り付けについては、始めに前後位置を大まかに決めて軽く固定。 次にサドルの前半分に水準器をセットして水平出しをしてから、やぐらのボルトを規定トルクで本締めして固定します。水準器はスマホ用アプリが無料でダウンロードできるので、これを使いました。
サドルの前半分にスマホを置いて水準器アプリで水平を出しています
後は実際に試走をして、様々な姿勢でペダリングをしながら違和感が無くなるまで微調整を繰り返しました。自分の体のセンサーを総動員してベストなフィーリングを探すのは、時間は掛かりますが中々楽しい作業です。
使用感
すでに購入から5年近く使い続けていますので、ロングスパンでの使用感をお届けします。主な使い方としては、ブルべ参加を目的とした週末のトレーニングライドになります。現在ブルべへの参加は休止中ですが、復帰を果たせば主戦場は200kmオーバーのロングライドとなります。
着座感
パッドのレベルはSpecializedのカテゴリーでレベル2となっています。実際に座ってみるとほど良い厚みで、ペダリングの力が逃げてしまう感覚は一切ありません。
座面はフラットな形状ですが、サドルの後端に行くに従って緩やかに上に反っています。平坦の巡航でサドル幅の一番広い部分に座ると腰が安定して、お尻から腿裏の持久力の有る筋肉を使ったペダリングが楽に出来ます。「お尻を手の平で支えられている」と言う表現が分かる気がします。
中央から後ろ半分は緩やかにせり上がっていています
デリケートゾーンの圧迫感
中央に大きく開いた穴のお陰で股間周りの血流不全による痺れは感じられません。 またショートノーズの特性として深い前傾を取った際に会陰部への圧迫が非常に小さく エアロポジションの維持が楽に出来ます。 これは向かい風の中を下ハンを握って走る様なシチュエーションの時にかなり恩恵を感じる部分です。
サドルセンターの穴はかなり大きく開いています
ライディングフォームの自由度
このPowerサドルは全長が240mmと非常に短いのですが、フラットな座面のお陰でサドルの前後方向で比較的自由に座る位置を変える事が出来ます。これは勾配変化への対応や、お尻への圧力の分散などで着座位置を頻繁に変えて走る私には、とても相性が良いです。
トルクを掛けて踏み込むペダリングの時は前乗り、リラックスしたポジションでペダルをクルクル回す時は後方の幅広の部分に座る等、ペダリングの変化に対しても自由に着座位置を変えられるので非常に使いやすいです。
不満点
今まで自分が使ってきたサドルの中で一番相性の良いサドルなのですが、100km超のライドをするとどうしても中央の穴の縁に当たっているデリケート部分が、うっ血した様になります。
これは着座面積を犠牲にして血流を確保する穴あきサドルの宿命と思ってはいるのですが、機会があれば同じSpecializedの女性用サドルであるMIMIC(ミミック)を試してみたいですね。センターホールの代わりに「密度の異なるフォームを配置して軟組織にかかる圧力を均等に保ち、腫れを最小限に抑える」という説明文にとても興味があります。
POWER W/MIMIC COMP SADDLE WOMEN(画像はSpecializedオンラインストアより)
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評価
サドルは人によって合う、合わないがはっきり分かれるパーツであり、この評価はあくまで私の主観的なものとなりますので参考程度に見て下さい。
着座感
お尻の痛み
耐久性
価格
満足度
総合的に見て深い前傾姿勢からリラックスしたポジションまで幅広いフォームに対応できる優れたサドルだと思います。5年近く使ってもへたりや破損がほとんど出ないのも作りの良さの証明ですね。
センターホールと乗り方の相性については、今後穴無しや通常の長さのサドルも使ってみて自分のお尻の最適解を導き出して行きたいと思います。サドル沼の旅はまだまだ続きそうですw
こんな方にお勧め
1.レース等で深い前傾姿勢を取りたい方
2.デリケートゾーンの痺れを改善したい方
3.腰を安定させてペダリングをしたい方
4.前乗りでパワフルなペダリングをしたい方
今回はショートサドルのパイオニアSpecializedの Power Expertサドルのレビューをお届けしました。ストライクゾーンの広いサドルですので気になる方は是非試してみて下さい。
それではまた次の記事で。
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